薫の手仕事:「おかめさん」

okameドアノブ

過去にいろんなおかめさんを作ってきました。中でも大きな「おかめさん」の大きさは生地の状態で縦30センチちょっとあります。型はさらに大きく、多くの粘土と石膏を使う体力のいる作業でした。

染付の大きなおかめさんですので、絵付けをした状態を頭の中で想像しながら粘土での原型作り。おかめさんの優しさと柔らかなふくよかさを表現したい。5回目でやっと納得がいくものが出来上がりました。

次の作業は石膏を流すために粘土での土手作り。ここから石膏型作りが始まります。石膏型作りに関しては夫(健次)の協力が欠かせません。夫は常滑での修業時代に石膏型の職人さんのところに足しげく通い、勉強させてもらい石膏型の技術も身につけていました。

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結構な量の石膏を一定の速度でかき回し続け、ころあいをみて流し込みます。流し込む石膏の量も多く、何しろ重かった。出来上がった石膏型はまだ水分を多く含んでいるため、一定の時間を乾燥させてから粘土を入れて型おこしをします。(1970年代)

例えば店舗用ドアノブにする場合は固定するための金具等に合わせて、おかめさんの後ろ部分を削る等の細工が必要になります。この時の力の加減が乾燥の時のひび割れの原因にもなり兼ねません。充分に注意と時間をかけることになります。

この大きなおかめさんの型で大きなおかめさんをいくつも作ってきました。その中に東京・港区麻布十番にある「ブルー&ホワイト」の「おかめさんのドアノブ」もあります。外と内の一対を作りました。

  • Bluw&WHITEに納品したおかめの参考画像1(google+)
    https://plus.google.com/photos/113664244695665678684/albums/5705940410641073153/5706014983540882130?pid=5706014983540882130&oid=113664244695665678684
  • Bluw&WHITEに納品したおかめの参考画像2(google+)
    https://plus.google.com/113664244695665678684/posts

2002年2月18日にアメリカの大統領が来日し、ファーストレディが買い物に立ち寄ったという新聞記事の写真の隅っこにこの「おかめさんのドアノブ」もちょこっと顔をのぞかせていました。

  • 関連記事(ページ下部)(麻布十番未知案内:jin3.jp内)
    http://jin3.jp/kameiten3/blue-white.htm